ハウツー
アナログ方式の簡易無線局の使用期限と対処方法
平成34年(2022年)12月1日以降、アナログ簡易無線機が使用できなくなります。
総務省が策定した「周波数再編アクションプラン」の中で、アナログ方式の周波数の使用終了期限は平成34年11月30日までと規定されました。
周波数再編アクションプランとは?
電波(周波数)は使用できる幅(帯域)が技術的に限られている「有限の資源」のため、利便性や公共性の高い新しい製品やサービスに電波(周波数)を割り当てる必要があります。アナログ方式はデジタル方式と比較して、1つのチャンネル(1波)を使用する際に倍以上の帯域を占有してしまうので、平成15年より監督官庁の総務省が「周波数再編アクションプラン」を策定し、周波数割り当ての再編とデジタル化を実施しています。
近年、多くの分野でワイヤレス化が進み、更に今後もIoT(※)の進歩と共に多くの製品やサービスが電波(周波数)を必要とする中で、デジタル方式への移行は社会的なインフラを整えるために必要な措置と言えます。
※IoT(Internet of Things)/モノをインターネットで繋ぐこと
アナログ簡易無線機の使用期限に向けたご提案
ネクストギアーズでは、2022年12月以降も無線機を末永く円滑にご利用いただくために、4つのプランをご用意しました。
Plan1. 一括で入れ替えを実施する
- 使用場所や管理場所が1ヶ所の場合
- 使用者が特定の方に限られている場合
- 運用台数が少数の場合
最適なデジタル方式の無線機を選定し、時期を決めて一括で入れ替えを行う方法です。
機材の利用状況や免許が問題なく管理できている場合はスムーズに移行できます。
※リース購入も選択できます
メリット:現場でのオペレーション変更が生じない
デメリット:購入予算が大きくなる場合がある
Plan2. 段階的に無線機の入れ替えを実施する
- 使用場所や管理場所が複数ヶ所に分散されている場合
- 使用者が不特定多数の場合
- 運用台数が多い場合
利用中の無線機の免許情報や拠点、使用者のグループ毎に順次入れ替えを実施する方法です。
複数回に分けての入れ替えとなりますが、現金購入とリース購入の機材が混在している場合などは免許期限とリースアップ期限の両面より検討し、最も効率的な入れ替えが実施できます。
メリット:計画的に実施できる / 途中で計画の修正(調整)ができる
デメリット:実施する回数に応じ、スケジューリングが必要になる
Plan3. 自社保有を最小限に抑えて各種レンタルプランを活用する
- 使用場所や管理場所が複数ヶ所に分散されている場合
- 使用者が不特定多数の場合
- 運用台数にムラがある場合
利用頻度が高く、利用期間の長い無線機のみを購入し、他の部分は長期レンタルプランとスポットレンタルプランで運用する方法です。イニシャルコストを抑えつつ、必要な際には追加レンタルでバランスを取ることができるようになります。
メリット:イニシャルコストを抑制できる / 管理の手間が軽減できる
デメリット:レンタル発注の管理者が必要になる
Plan4. 自社保有を止めて各種レンタルプランを活用する
- 使用場所や管理場所が複数ヶ所に分散されている場合
- 使用者が不特定多数の場合
- 運用台数にムラがある場合
全ての無線局を廃局し、長期レンタルプランとスポットレンタルプランに切り替える方法です。
イニシャルコストをゼロにすると共に、弊社独自の保険を活用すれば費用を平準化しつつ無線機の利用ニーズを満たすことが可能です。
メリット:イニシャルコストをゼロにできる / 管理の手間が軽減できる
デメリット:①から③の方法と比較し月額費用が上がる場合がある
プラン選びのポイント
「イニシャルコスト」と5年間(免許の有効期限)の内に発生する「ランニングコスト」の2つの観点から検討しましょう。
両方のコストの合計が、全てレンタルで対応した場合のコストと比較して大幅に低い場合は①や②のプラン寄りです。
※ただし、利用頻度が低い為ランニングコストが発生していない場合は③や④のプランが最適となる場合があります。
全てレンタルで対応した場合との差が無い、または小さい場合は③や④のプランを中心に検討してみましょう。
※こちらも、単純に選定機材が正しくない場合は①や②のプランが最適となる場合があります。
■ その他のポイント
使用者 | 固定されているか毎回変わるか |
使用頻度 | 毎日や週○回、月○回など |
使用エリア | どこからどこまで |
現状の課題 | もっと遠くと通信したい / ランニングコストを抑えたい etc. |
免許の有効期限 | いつまで |
リース期間 | いつからいつまで |
いくつかの視点から判断する経験と御見積書が必要となるかと思いますので、お気軽にご相談ください。
どのプランが自社にとって最適なのか、なかなか判断が難しいと思いますがご安心ください。
わたしたちネクストギアーズが現在の状況や今後改善していきたいポイントをお聞かせいただき、お客様と一緒にプランニングとサポートを行います。
ALLIANCEを締結しているジャパンエニックスの組織力と技術力を加え、無線機に関するソリューションに万全の体制を整えております。
わたしたちの目指すソリューションとは、お客様毎に様々な視点から分析を行い最適な無線機をご提供し皆様の課題を解決することです。
2022年11月30日までのアナログ簡易無線機の運用停止までに、皆様にお役立ちできる新しいご提案がまだあると考えておりますので、入れ替えや無線機の運用についてご検討やお困りの方は是非わたしたちにご相談ください。