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無線機

IP無線機とは?特徴から活用例まで分かりやすく解説

IP無線機とは?

IP無線機とは、音声をパケットデータに変換し、携帯電話のデータ回線を利用して送受信することで、従来の無線機と同じのように複数人で通信を行うサービスのことです。また、IP無線の端末のことをIP無線機と言います。

IP無線機が登場するまでは、全国の展示会場で開催されるイベントや、スポーツ大会、商業施設やビルなどの複数フロアを跨いだ通信には、主に簡易業務用無線機が使われていました。

ただ、簡易業務用無線機では、国内最大級の展示会場やマラソン大会、大型の商業施設やビルでは全域での通信を網羅することができませんでした。

そんな中、全国規模で通信ができるIP無線機が、2012年にモバイルクリエイト社(MPT-200)、2014年にソフトバンク(301SJ)、2015年にアイコム(IP500H)からリリースされ、市場に大きなインパクトを与えました。

2021年現在では上記以外のメーカーの参入などもあり、機種ラインアップも豊富になってきています。

IP無線機の特徴

この章では、IP無線機の特徴をご紹介いたします。

【特徴1】全国エリアで通信が可能

IP無線機は携帯電話の通信網を利用して通信を行うのが最も大きな特徴です。 携帯電話が利用できるエリアであればどこでも利用できるため、屋内外での通信はもちろん、日本全国での通信ができます。特定のIPアドレスに音声を直接送信しているため、遮蔽物の影響や他の通信からの影響(混信)を受けることはありません。

【特徴2】グループ通信、個別通信の両方が可能

IP無線機は、トランシーバーと同じようにグループ通信で一斉に複数人に情報共有を行うことが可能です。また、グループ通信だけでなく、携帯電話のような1対1で通話することもできます。

【特徴3】機種によってはGPS機能を付けることが可能

IP無線機のGPS位置情報サービスによって、パソコンでリアルタイムにIP無線機の居場所を確認することが出来ます。
※契約と設定が必要です。

【特徴4】通信量は定額なので安心

IP無線機の通信料は月額制です。どれだけ通信を行っても通信料が変わらないので、安心して利用できます。
※各キャリア(au/docomo/softbank)によって月額料金は異なります

IP無線機とそれ以外の無線機との違い

IP無線機の登場までは、無線機(インカム・トランシーバー)と言えば基本的に“簡易業務用無線機”か“特定小電力トランシーバー”から機種を選定していました。

簡易業務用無線機と特定小電力トランシーバーの2つとIP無線機には大きな違いがいくつかあるので本章では“違い”についてご紹介いたします。

(MCA無線という中継局を介して広域通信ができる無線システムもありますがあまり一般的では無いので割愛します)

【違い1】通信方法の違い

簡易業務用無線機と特定小電力トランシーバーの多くは、無線機本体同士が直接電波を送受信することで通信を行います。

電波の強さ(W)によって通信距離が異なり、電波が強いほど長距離間で通信を行うことが可能です。出力が最大のものでも、見通しの良いところで約5Km程が通信可能な最大距離と言えます。

一方、IP無線機は携帯電話のデータ回線を使用している為、携帯電話の電波の届く場所であれば、北海道と沖縄間であっても通信することが出来ます。

IP無線機と業務用無線機の電波の伝わり方イメージ

【違い2】同時通話、多重通話が可能

IP無線以外の多くの無線機は一方通行の会話なので、一人が話し始めると次の発信はその人が話し終わるまで待たなくてはなりません。

一方、IP無線機は同時通話、多重通話が可能なので、話が終わるまで待つ必要はなく電話と同じような感覚で通話することが可能です。緊急性の高い内容など瞬時に発信したい場合に割り込んで発信することが出来ます。

【違い3】免許、登録申請が不要

電波法により、出力が1W以上のトランシーバー(簡易業務用無線機)を使用するには、免許や登録申請を行う必要があると定められています。(※レンタルの場合は除く)

一方、IP無線機の出力は0.25Wなので、申請等は不要で誰でも使用することが出来ます。

IP無線機を使用する際の注意点

IP無線機には様々な機能があり便利な通信機器ですが、使用する上で知っておくべき注意点がいくつかございます。

【注意点1】通信料がかかる

各携帯キャリア(au/docomo/softbank)のデータ回線を使用して通信を行う為、月額通信料が発生します。

そのため、レンタル・購入のどちらの場合でも、他トランシーバーと比較するとコストが高くついてしまうといったデメリットがあります。

【注意点2】山奥など携帯電話の電波が届かない場所では通信できない

山奥や地下、トンネルなどの携帯電話の電波が届かない場所では通信ができません。

携帯電話の電波が届きづらい場所での作業では、簡易業務用無線機の方が適している場合があります。

【注意点3】データ回線が混み合ったときに繋がりにくくなる可能性

人が極端に密集しているエリアや災害時など、パケット通信が集中するようなシーンではビジー状態となり通信できなくなってしまうことがあります。

例えば、渋谷のハロウィンイベントなど、半径数km程度の範囲に数万人集まるようなイベントでは注意が必要です。

使用したいシーンで通信が利用できるか不安な場合は、先にデモ機をレンタルして同じ環境でテスト使用することをオススメします。

IP無線機の種類

IP無線機の形状にも種類があり、シチュエーションに合わせてご利用頂けます。

【1】ハンディ型IP無線機

IP500H#29の機種画像

ハンディタイプは本体サイズが小さく、携帯しながら利用できることが特徴です。

IP無線機の特性上、広範囲で利用できて、屋内外どちらでも通信ができるため、大型の展示会場を使用した展示会やイベント、マラソン大会や音楽フェスなどのイベント運営での利用に適しています。

ハンディタイプのバッテリー稼働時間はおよそ12時間~17時間程度なので、2日間連続で使用する場面では充電が必要になります。

【2】車載型IP無線機

車載タイプは本体にコマンドマイクを取り付けて通話するのが特徴です。

車の電源を使用するため、充電の必要がなく、タクシーやバス、トラックなどの荷物配送での利用が広がっています。

運転中の携帯電話の使用は道路交通法違反となりますが、IP無線機の場合、ハンズフリー機能やイヤホンマイクやスピーカーマイクを使用して通信をしている場合は対象外となります。ただし、通信していたことで事故を起こしてしまった場合は安全運転義務違反が成立するので、注意して無線機を利用する必要があります。

【3】IP無線アプリ

スマートフォンに専用のIP無線アプリをダウンロードして利用できることが特徴です。

ダウンロードした当日から使用が可能なので、緊急でIP無線の機能が必要になった際などに使用できます。

IP無線機の活用例

この章ではIP無線機が簡易業務用無線機や特定小電力トランシーバーよりも活躍している4つの例をご紹介いたします。

【Case1】スポーツイベントで通信を行う場合

一般の企業イベントでもIP無線機は活躍していますが、マラソン大会では特にIP無線機の“広域通信”という特徴にマッチしています。

マラソン大会は、数Km~数十Kmの範囲がコースとして設定されますが、コース上の各所の運営スタッフ同士で通信がおこなわれており、レースの進行状況に合わせてスタッフの移動が伴っても通信距離を気にする必要がないので便利に活用されています。

また、細かいグループ設定が可能なので、例えば各給水所、警備スタッフ、救護スタッフなど、ポジションごとのグループ通信はもちろん、携帯電話のような個別通信を行うことも可能です。

【Case2】大型商業施設で通信を行う場合

大型ショッピングモールでは、施設全体でかなりの距離があり、またフロアも分かれていることから、簡易業務用無線機を使用しても通信が行えない場所が出てくる可能性があります。

IP無線機のハンディタイプでは携帯電話の電波が届く場所であればどこでも通信可能なので、大型ショッピングモールの運営事業者や警備員などに便利に活用されています。

【Case3】移動を伴いながら通信を行う場合

車両で移動しながら通信を行うには、車載タイプのIP無線機が適しています。

PTTボタン(送信ボタン)を押すだけの簡単な操作なので、目を離すことなく通信が出来ます。また、機種によってはオプションでGPS機能を付けることも可能です。ドライバーがどこを走っているかをパソコン等の端末から確認することが可能です。

(※運転中の使用には十分注意しましょう)

【Case4】BCP対策

災害などの非常時、電話回線がパンクし電話がなかなか繋がらない場合があります。IP無線機は、電話回線と比べると比較的パンクしにくいデータ回線を使用するので、非常時でも通信が出来る可能性が一般の音声通信回線と比較して高いです。

災害の状況によりますが、実際に震災時に電話は繋がらなかったがIP無線機では通信が出来たという実績があります。

まとめ

IP無線には以下のような強みがあります。

  1. ・グループ、または個別の通信が可能
  2. ・遮蔽物や距離を気にせず、全国で快適に通信可能
  3. ・機種によってはGPS機能が搭載されている
  4. ・免許や登録等の手続きが不要

IP無線機は、無線機と携帯電話の長所を兼ね備えている通信機器です。

IP無線機を利用したい場合はレンタルやリースが一般的です。購入すると一台約8万円~20万円と決して安い金額ではなく、不具合や故障などのメンテナンスを自身で行わなければいけません。

また、提供会社によっては個人での契約ができない場合もあります。

レンタルの場合は、1日~1ヶ月の短期レンタルのプランから5年間の長期プランなどが用意されているので、使用したいシチュエーションに合わせて様々なプランや商品をチェックしてみましょう。

>>IP無線機のレンタル商品はこちら

▶IP無線機の活用事例をもう少し詳しくという方はこちらのコラムもご覧ください!

▶IP無線機の仕組みについてもう少し詳しくという方はこちらのコラムもご覧ください!

▶無線機の購入とレンタルで迷っている方はこちらのコラムもご覧ください!

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